横道 文司
舞台芸術課
サラゴサ公演
2007年9月14日から22日にかけて、女性3名で構成された太鼓グループ「炎太鼓」によるスペイン5都市公演(マドリッド、サラゴサ、カランダ、バルセロナ、カレージャ)を実施しました。
テレビ取材
バルセロナでは、メルセー祭(バルセロナの守護聖人の日を中心に数日間催されるバルセロナ最大規模の祭り)に参加し、大聖堂の前にて公演。
バルセロナ郊外の町・カレージャでは、カレージャ市主催、カサ・アジア協力によるアジアフェスティバルに参加しました。
各地、会場は満員、テレビ・ラジオ等のメディア取材も多数あり、大盛況のうち、幕を閉じました。
満席のカランダ会場
マドリッド、サラゴサ公演は、早い時期にチケットが完売し、観客は炎太鼓の迫力のある演奏に見入っていました。各曲の演奏が終了するごとに割れんばかりの拍手と歓声が沸き起こり、最終曲の後には、観客全員が立ち上がり、拍手が鳴り止みませんでした。
バルセロナメルセー祭(大聖堂前)
3番目に訪れたアラゴン州の小さな町カランダ(人口3,600人)は、昔から太鼓の盛んな町で、各家庭に必ず1つは太鼓を所有しており、3歳になると太鼓を叩き始めるというほど、太鼓の伝統を重んじている町です。年に1回開催されるSemana Santa(聖週間)で演奏され、スペイン各地から観光客が訪れるそうです。地元の子供向けのワークショップでは、日本の太鼓に関する質問が次から次へと絶えず、太鼓に対する興味が伺えました。
カランダでのワークショップ
コンサートには、人口の3分の1にあたる約1,200名の観客が訪れました。公演の最後には、「サプライズ!」が用意されており、年に1回しか披露しない紫装束をまとったカランダの太鼓団が会場の後ろから入場し、大盛り上がりとなりました。炎太鼓には内緒で、この日のために10日前から練習をしていたそうです。最後に、炎太鼓がカランダの太鼓を一緒に演奏しました。
日本の舞台芸術を鑑賞するのが初めてというのはもちろん、日本人を見ることも初めてという人がほとんどでしたが、ボランティアの女性が、「日本がとても近く感じられた」と印象深い感想を残してくださいました。
カランダの太鼓団と共演
各地で行なったアンケート調査では、回答者のほとんどが、「すばらしかった。日本の舞台芸術を鑑賞するのは初めてだが、ぜひ、また、鑑賞する機会がほしい。」と書いてくださいました。観客の層も、子供からお年寄りまで幅広く、スペインにおける日本文化に対する関心の高さが認識できる事業となりました。